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プラごみ問題を考える

プラごみの問題。

昨今、海洋汚染やプラごみ輸入国の禁止処置など、世界的な問題としてプラごみに対する厳しい意見が多く聞かれるなか、弊社もペットボトルの水を販売する立場として、この問題とは向き合わなければならないと考えている。

しかし一方で、大量生産が可能なため安価であること。軽くて、丈夫。災害時にはブルーシートを始め、ペットボトルの水の配布など、重宝されるという点では一概に否定はできないのも事実であり、また高齢化が進む日本にとっては、労力の負担軽減、運送コストの軽減、回収や洗浄作業などの負担も軽減されるというメリットもある。

日本のプラごみ事情は、ペットボトルのリサイクル率が8割を超え、世界の中でもトップのリサイクル率を誇る一方で、仕分け困難な自動販売機のゴミ箱や弁当容器などの汚れたプラごみ等の一部は、途上国へと輸出されているのが現状である。

しかし、個人的には楽観視している。なぜなら、最近の焼却炉はプラごみを燃やせるからである。
もちろん、燃やせばCO2が発生するため、燃やさない方が良いのだが、プラスチックを使わない選択をして、経済を鈍化させるくらいなら、CO2の出ない焼却システムの開発や、焼却による火力による再生エネルギーの普及に力をそそいだ方が、資源の乏しい日本、原発依存の日本、そして人口減少の日本にとってはサスティナブルだし、エコだと考えるからだ。

話は逸れるが、弊社の貿易相手国のカナダでも、若い人を中心に「エコ」、「サスティナブル」といった考えによる起業や考えが浸透しているようだが、カナダは日本と違い、エネルギー資源が豊富で食糧自給率は100%。さらには移民の受け入れ国家であるという事を忘れてはいけない。たとえ、エコで経済が鈍化しても自国で補えるだけの国力がある。また、アメリカでは紙パックへ切り替えた商品もあるが、経済が好調のアメリカには価格が高くても買える経済力、そして購買力がある。

一方デフレの日本はというと、エネルギー資源は皆無、そして食糧自給率は30%程度。さらには人口も減少し、移民の受け入れも無い。ひとたび、今以上に経済が鈍化したらどうなるか?と考えると、想像に難くないはずである。世界は今、人口が増え続けており、2055年には地球上の人口が現在の77億人から100億人を突破すると言われている。当然、それに向かって食糧やエネルギーの争奪がはじまり、それによる価格の高騰から免れる事はできないだろう。

話の趣旨が変わってしまったが、私が言いたい事は決して、プラスチックをどんどん使おうとか、プラごみの問題から目をそらそうとか、無責任な事を言っているわけではなく、プラごみについては世の潮流に流されるのでは無く、日本独自の考え方があってしかるべきという事である。もちろん使わない事、作らない事をエコとしている方を否定するつもりは一切ないが、日本には技術も施設もあり、日本人にはなんといってもマナーの良さや規律を守るまじめさがある。

最後に個人的に思うエコ。そして昨今のごみ問題とは、「使わない事」や「作らない事」ではなく、単純に「ゴミの処理(捨て方)まで責任を持つ事」ではないだろうか。