昨今、テレビの情報番組を始め、各メディアが「植物オイルは健康に良い」という、発信を続けた事で、これまでの「油=悪」という構図から、「オイル=病気の予防」という視点に変わった。
もちろん、植物オイルといってもサラダ油では無く、コールドプレスで搾ったオイルの事で、オリーブオイルを始め、各種オメガ3オイル、ココナッツオイル、MCTオイル、等々、いまやたくさんのオイルがある。
最近では「飲むとダイエット効果がある」という触れ込みで、MCTオイルが人気のようで、痩せるためにMCTオイルをコーヒーに入れたり、サラダのドレッシングにしたりと、ダイエットのアイテムとして使っている方を耳にする。
確かに、MCTオイルの中鎖脂肪酸は消化が早いという事で、エネルギーに代わる効率が良いが、カロリーはその他オイルと同じ9キロカロリー/gである事には変わらない。従って、MCTオイルを愛用するだけでは残念ながら痩せる事はできない。
アスリートがCMでMCTオイルを宣伝しているが、短距離走やサッカーなどのエネルギーを短時間に消費する瞬発系のアスリートにはMCTオイルは良いが、野球や長距離選手などは、あまり興味のないオイルでないか?と個人的には思う。
もっといえば、極限までトレーニングをしている彼らは、タンパク質を中心とした食事でカロリーを多めに取るため、あえてオイルを追加する必要なないと思う。
強いて言えば、体脂肪率を低くするため、糖質を極限まで減らしている瞬発系のアスリートにとっては、燃焼効果が高く、カロリーも高いMCTオイルは効果的だろうし、また手術後の栄養管理や低栄養患者の栄養補給、また小児のてんかん治療食などの医療用食品としても利用されているため、MCTオイルが決して悪いオイルというわけでは無い。
ただし、メディアの伝え方が、「MCTオイルを飲めば痩せる」というイメージを持たせているのが大きな間違い。もちろん、その先にはメーカーが居て、誘導しているのだろうが、不都合な事実を伝えないのは正直、如何なものかと思う。
確かに、世の中の大半以上の方は少しでも楽して痩せたいという願望をお持ちだろう。しかし、ダイエットの方程式は「エネルギーの摂取<エネルギーの消費」以外はあり得ないのが事実。もちろん病や体質など、個人のご事情がある場合を除く。
もし、私に「あなたが薦めるオイルは何?」と問われたら、私がオメガ3オイルであるカメリナオイルを販売しているという事実は置いておいて、健康のためにオイルを摂るならば、「体の中で作られないオメガ3」を摂る事をお薦めするだろう。
オメガ3の効果は既に皆さんもご存知にように抗炎症や血液をサラサラにしたり、血管を柔らかくしたりするが、一例をあげるとすれば、私がサッカー選手のマネジメントをやっていた時、当時の日本代表監督であるザッケローニ監督は青魚や鮭、そして亜麻仁油など、オメガ3を含んだ食事を積極的に選手達に摂らせていた。
理由はオメガ3の効果である、血液をサラサラにする効果や血管を柔らかくする効果。そして脳細胞の15%がオメガ3であるという事実に着目し、酸素を多く含んだ血液を体中に巡らす事でトレーニングや試合の疲労の回復を狙い、そして脳細胞を元気にすることで判断を早くさせようといったもの。
周りと同じ事をやっていては「差」が生まれないトップアスリートの世界で、ザッケローニ監督は「食」に目を付け、他国との差別化を図りたかったのだろう。
余談は続くが、私がカメリナオイルの輸入に至ったのは、その当時、亜麻仁油は非常に酸化しやすいという事実がとても気になっており、酸化に強いオメガ3オイルが有れば良いな!と漠然に思っていた。
その後、たまたま訪問したカナダ大使館での商談会で出会ったのがカメリナオイルで、「このオイルは日本で広めなければならない」と、約1年かけて輸入したのが2015年である。
しかし、まだまだカメリナオイルを日本の皆さんに伝えきれていないのは努力不足であるが、今後も一人でも多くの方に抗酸化成分も豊富なオメガ3オイル、カメリナオイルを知って頂けるよう尽力して参りたいとおもっている。
今後ともご愛顧のほどお願い申し上げます。